優ちゃんが確かめるように
優しくキスをしてくれる。


私はそのたびになんだか嬉しすぎて
泣きたい気持ちになっていた。



抱き締める腕も感じる体温も
すべてが懐かしいような愛しい気持ちでいっぱいだった。



とろけるような時間の中で
優ちゃんの温もりでいつの間にか寝てしまっていた。



数時間前には別の男に抱かれていたに
すっかりそんなことは忘れていた…


自分のことばっかりだから…


だから忘れちゃいけない
大事なことを忘れていたんだ…





カチャ…


薄らぐ記憶の中で
優ちゃんが玄関のドアを開ける音がした。




…誰かきたのかな…


そう思ったけど、
私は眠さに負けてそのまま眠りに堕ちていった…