優ちゃんの部屋の呼鈴を押すと
反応はなかった…


…百合さんの部屋にいるの?


私はドアを背にしゃがみこんだ。


ドアは無反応に冷ややかな温度だけを返してくる。


…優ちゃん、会いたいよ…


しばらくすると階段を
誰かが上がってくる音がした。


ココで待ってても
隣人の人に変に思われるだけ…


帰らなきゃ…
連絡してから出直そう…



そう思い、
鞄の中から携帯を探そうとしたけれど
見つからない…




まさかホテルに…?!





『…アキ!』




ビクリと全身が震えた。





優ちゃん…。




そこにはビックリした表情の
優ちゃんが立っていた。