ビクッと震えた彼女の肩から
不安な気持ちが伝わってきた。


以前にケンカの流れで
軽い冗談のように別れ話をしたら
すごい悲しい顔をされた。


どこをどんなに気に入ってくれてるのか
周囲からもアキは僕が大好きだと
言われるくらい好かれていた。



僕と彼女はサークルの飲み会が
初めて会った場所ではないらしい。



これはアキが言っていた。

『思い出したら教えてあげる』

そう言われたままで
まだ思い出せずにいるけど…




仲直りできたら
今度はちゃんと聞いてみよう。




僕は不安な顔をしてる彼女の
眉間に指をあてた。


すると彼女が不安そうによせていた
眉間のしわがなくなり、
困ったように眉が下がっていった。


『…ぷっ』


『…?! ヒドイ!!なんで笑うの?!』



彼女の顔は真っ赤だった。



僕は彼女が可愛くてしょうがなかった。



こうやって僕を想って困る姿や
僕に笑顔で話しかける仕草も、
一生懸命で、やきもちやきで、意地っ張りで、泣き虫で、
その全てが可愛らしく思うから。




きっとアキが思っている以上に
僕はアキがとても好きなんだと思う。




『この前の埋め合わせ、

いつが空いてる?』




さっきまで不安な顔をしてたのが
ほっとした顔になっていくのがわかった。