「ここでいいよ。もう、あれ家だから」 そう言って沙羅が指差した先には白っぽい可愛らしい家があった。 ‐なんか沙羅っぽい家だな。 「ん。じゃぁまたあしたな」 「うん、バイバイ」 ひらひらと手をふる沙羅に背を向けてしばらく進んだとき 「こーちゃぁん!」 俺はびっくりして振り返った。 「ありがとね、こーちゃん」 ‐近所迷惑だって(笑) 俺は手を降り返した。