そんな中、先生があたしに声を掛けた。


「入って来い!」

「あ、はい」


あたしはドキドキ煩い心臓を抑え、教室へ入った。


「自己紹介して~」


先生がそんなことを言った。





自己紹介なんてしたこともないあたしは何て言っていいのかわからなくて、少し戸惑う。


「え…と、親の都合で転校して来た金井司です…。よ、よろしくお願いします…!」


あたしは軽くお辞儀をする。




すると、


「パチパチパチ」


教室中から拍手が巻き起こった。