こうして、1日目の夜は更けていき、4泊5日の合宿は瞬く間に過ぎていった。


「んじゃ、サッカー部、ここで解散ー!!」

新幹線を降りた駅で、部長がそう言う。

「「はい!!」」


この4泊5日の合宿は、本当にキツかった。


ビーチサッカーを始め、3kmの遠泳に、砂浜全力ダッシュ…。


本当にキツかったけど、嬉しかった事もあった。


やっと胡桃と仲直り出来て、晃汰や飛鳥、俊介との仲も相部屋になって深まった。

部長と大輔先輩には、ちょっと感謝だな…。


「ほいじゃー行きますか??」

「まーちん!!ボーッとしてたら置いてくよ!!」

「本当亀だな…」

「んなっ!!」


そんな他愛ない会話を交わしながら、いつもの電車に乗る。


ーガタン ゴトン…


いつもの景色、いつもの乗客。

いつものアナウンス、いつもの駅。


「なんか…帰って来たねぇ」


あたしがしんみりとそう言うと、3人は笑った。


「当たり前だろ」

「わかるよ、まーちん!!」

「明日からも練習はキツいと思うぜ??」

それぞれの言葉は、それぞれの性格を表していた。