「これしか方法がないんだっ!」


それまで冷静に話していたレオが日向に怒鳴りつけた。


突然怒鳴られた日向は、驚いた。


「絶対に失敗なんかさせないし、茜を死なせもしない」


日向を睨み付け、話した言葉は、まるで自分自身に言い聞かせるようでもあった。


「絶対に……」


レオの瞳が潤んでいた。


日向は言葉を失った。


誰よりも危惧しているのはレオだし、誰よりも茜を想っているのはレオだ。


それが伝わってきて日向は頭を下げた。


「もう、何も言わん。好きにせい」