生徒会室の扉を開けると、部屋の中は椅子やら壊れたテーブルやらが散乱していて酷いありさまだった。
その部屋の真ん中で、睨みあう二人の男。
そして床には、青ざめ意識を失った少女が倒れていた。
「……っ! 茜っ!」
レオは真っ先に茜に駆け寄り、上半身を抱き上げた。
「茜に何をした!?」
レオが目を血走りながらキルリアに怒声を放った。
「血を吸った。その女はまもなく死ぬ」
「……なに?」
レオは怒りと、茜を失うかもしれない恐怖に、茜を抱き上げている手が震えた。
「結界の一部が壊れたようだ。
壊れた所から人間共が入ってくるのも時間の問題だろう」
キルリアは飄々と言葉を続ける。
「もう人間界に興味はない。
大きな騒ぎになる前に消えよう。
さらばだ、無能な王子」
「待てっ!」
「待てと言われて待つ奴がどこにいる」
キルリアは勝者の笑みを浮かべて、すっと小さくジャンプしたかと思うと姿を消した。
その部屋の真ん中で、睨みあう二人の男。
そして床には、青ざめ意識を失った少女が倒れていた。
「……っ! 茜っ!」
レオは真っ先に茜に駆け寄り、上半身を抱き上げた。
「茜に何をした!?」
レオが目を血走りながらキルリアに怒声を放った。
「血を吸った。その女はまもなく死ぬ」
「……なに?」
レオは怒りと、茜を失うかもしれない恐怖に、茜を抱き上げている手が震えた。
「結界の一部が壊れたようだ。
壊れた所から人間共が入ってくるのも時間の問題だろう」
キルリアは飄々と言葉を続ける。
「もう人間界に興味はない。
大きな騒ぎになる前に消えよう。
さらばだ、無能な王子」
「待てっ!」
「待てと言われて待つ奴がどこにいる」
キルリアは勝者の笑みを浮かべて、すっと小さくジャンプしたかと思うと姿を消した。