レオは結界の解き方など知らない。


しかしできると自分を信じなければ先には進めない。


嫌な胸騒ぎを鎮め、レオは自分の手の平に集中した。


手の平が熱くなる。


目を閉じ、結界に集中すると、熱くなった所が溶けていった。


いける!


レオは溶けた部分に指先をねじ込み、思いっきり開いた。


すると大きな穴ができたので、急いで身体を滑り込ませる。


結界内に入れたレオに皆が驚きの声を上げる。


「どうやって入ったんだ!?」


レオは答えずに、真っ直ぐ生徒会室を目指して走り出した。