激甘なアイツとの恋

一緒に帰ってるけど・・・
何か気まずい・・・
こういう時って何話すのかなぁ?

















急に拓馬君の足が止まった・・・
















「なぁ
 桜宮ん家って何処にあるの?
 送るって言ったものの桜宮ん家何処か分からないし・・・・」



















「えっと・・・・A町
  拓馬君は何処に住んでるの?」























「・・・・俺ん家はD町」
えっ??
A町とD町って反対方向だよね・・・
って事は拓馬君凄く遠回りじゃん!















「拓馬君ここで大丈夫だよ★
  拓馬君帰るの遠回りになっちゃうし・・・」
そんな上目ずかいで言われると
俺の理性吹っ飛ぶ
俺我慢しろっ!

















俺はなるべく桜宮目をあわさずに
「俺は別に平気だから」
と言った・・・
ちょっと強く言いすぎたかも・・・
桜宮俯いてるし・・・

















「っでも・・・」
桜宮は悪そうな顔をしていた・・・
それが見ていられないんだよ
そう思うと体が勝手に動いて桜宮の手を握って歩いていた


















ふたつの影が夕日に照らされていた







おれはこの時コイツのちっちゃな手を放したくないって思った












笑った時の仁菜の顔
真っ赤な顔をした時の仁菜の顔
恥ずかしがってる時の仁菜の顔
怒った時の仁菜顔
泣いている時の仁菜の顔








俺はコイツの全てを愛おしいと思った
誰にも渡したくないって思った
















俺は女なんて嫌いだ
どいつもコイツも俺の顔が目当てで近寄ってくる
バッチリ化粧した顔
うるさい女の声
ぶりっこしてるヤツ
だから女なんて大嫌いだ










でも仁菜は違った・・・

ジリジリ~ジリジ~






まだ眠い所だけど私は重い体をベッドから起こし
目覚まし時計を止めた。。。。。











私は拓馬君の事が頭から離れず
けっきょく1時間しか眠りにつけなかった












今日は朝から体調がすぐれなかったけど
重い足どりをしながら学校に向かった・・・・













そもそもこれがまちがいだったのかもしれない・・・・・






今日二人の関係が崩れなくてすんだのかもしれない






何で学校なんかに行っちゃったんだろう?





これからどんな事が待ちうけるかも知らずに
私は教室に入った。。。。










「おはよう~仁菜」






「おはようっ」
っと私は作り笑顔を私の親友の奈々に向けた。。。
私の親友
桜宮 奈々は高校に入って初めてできた友達







「元気ないけどどうした?」








「うん。。。。大丈夫
ちょっと体調が悪いだけだから」









私はそのまま席に着いた・・・・・






体育の時間。。。。






「仁菜~
 だいじょうぶ?
 ってか休みなよ。」





「・・・・・大丈夫だよ・・・
成績下がるのだけはヤダから一応やる」






「なら・・・・いいんだけど
 あまり無理しないでね」







「うん。。
  ありがとう」





ってかさっきよりも体が重くなってきた・・・・・
ヤバイかも・・・・
っでもあと10分で授業終わるしそれまで我慢するしかない・・・・・・








「ねぇ~仁菜っ
 バレーの試合終わったし
 男子のサッカーでも見に行かない?」









「いいよ★」
実際はちょっと乗る気分じゃなかった・・・
これで気持ちが紛れるといいんだけど・・・・
私達は校庭の隅の方で男子を見物することにした






男子のサッカーなんて興味なかった・・・・・





なんでだろう?
なんかキミの事が気になってしょうがなくて・・・
つい見てしまった・・・




何人ものディフェンスを華麗なドリブルで抜いている彼の姿があった・・・






「ねぇ~
 聞いてるの?仁菜っ!」






「ふぇ?」






「ふぇ?じゃないの!
 私の話聞いてなかったでしょ?」












「。。。ごめんなさい」
私はよくこういう失態をしてしまう。。。。
これで何回目の失態だろう。。。
なんかへこんでくる