痛みがひいたおかげで、周りを眺めることができた。
広く綺麗な部屋は、輸入家具で占められている。
「あの、ここどこですか」
まだ手を握ってる男の人に聞いた。
・・・・不思議な髪の色をした人だ。
藍色、と言うのだろうか。
何処で染めたんだろう。
「ここか。ここはシルバラン王国の、俺の部屋だ」
シルバラン、王国?
・・・・・危ない人なのかな。違う人に聞こう。
ちょうどその時部屋に男の人が二人入ってきた。
一人はキラキラ光る金髪で、もう一人は真っ赤な髪だ。
・・・・まともな人でありますように。
「あの」
「良かった、意識さえ戻ればもう大丈夫でしょう」
「おおっまじで黒いなー」
「・・・・」
・・・・・ダメかもしれない。
私は深く溜息をついた。