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「ぶっっ、くくくっ…」


「バカにすんな。真剣なんだよ」


「わかってるって、けど…くくくっ」


目の前で肩を震わせ、笑っているのは元。


新堂家が経営してるホテルのバーで久々に会った。


「だって、久々に会ったと思ったら、まさか健斗からプロポーズの仕方を教えてほしいって言われるなんて思いもよらねえじゃん?何でも完璧にこなすくせに」


そう。
何をどうやって言い出せばいいのかわからない俺は、元に相談した。…元に相談するのもなんだかなあと思ったが。


結婚に関しては先輩だと思うから。