「よっ。葵。
久しぶりだなー」
「やっぱり颯馬だったんだぁ」
颯馬は私の幼なじみ。
小さい時、ずっと一緒にいた人。
わたしが泣いたとき慰めてくれたり
嬉しいことがあったときは
二人とも大喜びしたり。
とても仲良しだったんだけれど
お父さんの仕事の都合で
颯馬は、県外に行っちゃったの。
だけど、今はその颯馬が
戻ってきた。
「おぉーこの家も葵も
全然変わんねえなぁ」
颯馬は家にあがり
昔を思いだすように言った。
「颯馬も変わってないよッ」
私はそう言ったけれど
内心、とても驚いていた。
だってあなたはとても
変わっていたから。
綺麗にワックスでセットしてある髪に