そこには、はげたおっさんが入ってきた。

多分さっき出ていった彼女が呼んだ医者だろう。


部屋に入るなりおっさんは、俺のとなりに来ていろんな事を聞いてきた。

「調子はどうだい?」、「痛みははあるかい?」

ただでさえさっきの事で頭がいっぱいなのにおっさんの質問で俺のイライラは、頂点に達した。


「いきなり入ってきてなんなんだよ!!」


キレた俺を見ておっさんの顔色が変わった。

「そうだったね。ごめん。
私の名前は松本隆太。君の担当医だよ。」


そう言うとおっさんは俺がここに運ばれた訳と、頭を強く打っていて3日間意識がなかったことなど話してくれた。


「そうだったんだ。」


少し頭の中がスッキリした。

でもかんじんなあの子の事が分からない。