しょうがないから僕は自分の好きな音楽をかけて、夜の道を運転し始めた。
前は、いくちゃんの事を思い出したりしてたなぁ。

でも今回はそんな事考えてないんだよな。僕も成長くらいするんだ。時間は忘れるためじゃなく、進むためにあるんだろう。だって忘れるために傷ついたわけじゃないんだ。

しかし、前回の青森の旅は大変だったもんな。妖怪というものに初めて会って、
事故って、そして東京に帰ってきて、また会って恋をして、殺されそうになって。疑って、僕はあのままだったら妖怪になるところで

また少しあの違和感を感じそうだったから、僕はなんとなく、あの子の事を考えて
曲を流してみた。

こいつらが起きてたらなんか恥ずかしいけど、寝てるからいいだろう。
「勝手ですが」という曲と、「笑うべき時は泣くべきじゃないぜ」って曲。

そう、前に言ったあの子に作った曲だよ。

他の人がどう思うか知らないけど、僕は好きなんだ。この二つの曲。
君が幸せにしていればいいよ。なんて思い浮かべてかっこつけて一人でにやけていると

りうが「お前何一人でにやけてんのきもちわりぃ。」と起きてきて
僕は「ああ。思い出し笑いだよ」って慌てた。

まぁなんやかんやで運転を交代したり、旅路は過ぎ、朝青森に到着した。