「アホになる!」と叫びながら頭を守るゴウさんの姿に苦笑い。


あれが二人のスキンシップなんだと結論付けて、足元に眠るスピカの頭を撫でた。


触らぬ神に祟りなし。


巻き込まれるのは、まっぴらごめんだ。






マミさんの怒りが治まるまで後頭部にダメージを受け続けたゴウさんは、グッタリとテーブルに頬杖をついていた。


が、なにを思ったのかスリープモードになっていたパソコンを起動させて、カチカチと物凄いスピードでキーボードを叩き出す。


「ええぞええぞ! 俺が書きたかったんはこういう展開や!」


どうやらスイッチが入ったようである。


一度湧きでた創作意欲は、留まることなく溢れ続ける。


胸ポケットに入れていたメガネをかけて完全仕事モードに切り替わると、凄まじい集中力を発揮して指を動かし続けた。