本当にこの人は、意図も容易くエゲツナイ行為を行うのだから性質が悪い。


マミさん本人が「千秋には手を出すな」と言っておきながら、俺が千秋に手を出すように仕向けるとは、予想の斜め上を通り越して宇宙の彼方まで飛んでいったぞ。


危うく俺の人生は早々とゲームオーバーになるところだった。気をつけねば。


「ホンマに竜司はちー坊のことが好きなんやな。このまま精進しろよ。主に性的な意味で」


「すいません。最後の一言だけ意味不明です」


「言わせんなや、恥ずかしいやろ」


「そうよ。超大物若手作家様に『アナルセックスの練習』って言わせるんじゃないわよ変態」


「変態はテメェじゃぁぁぁぁああああああああ!」


もう嫌だ。こんな気が狂った変態しかない店なんて辞めてやる!


でも辞められないだよぉぉぉ! ここ辞めたら生活出来ないんだよぉぉぉ!


しかもお互いなんだかんだで忙しいから、『スピカ』を辞めてしまったら千秋と会える時間がより一層少なくなってしまう。