タケルは

「…お前と、どう接せば良いかって、すげぇ考えてたんだぞ…」


「うん。」

あかりはタケルの両手を握る。

「きの、昨日、あんな風にしちまったから、どうしようかって…」


「うん。」


恋愛経験値ゼロのタケルにはこんな時どう行動するか分からない。


けど。

(あー…もう…)


と、ホッとして、あかりをギュッと抱きしめた。


「…大切に、するから…」

「うん。私も、タケルの事、大切にする」

あかりはギュッと抱きしめ返した。


「お前はそんな事考えなくていーんだ!!」


ギュッとあかりを強く抱きしめる。


「…だけど…よろしくな?」


「…うん。」



そして顔を近付けキスをしようとした…が。


「あーキスしようとしてるぅ!!」


「こ、こら、ユウキ!!良いもん見れ…イヤイヤ邪魔しちゃダメよっ!!そして、あんたは見ちゃダメ!!」

「おめぇら静かにしろっ!!」

「…たはははは……」



タケルとあかりはビクッとなる。


ツカツカツカ


タケルは声がした方…
窓の方へ行く。


そこには…
案の定

ユウキの目を覆ったひとみ・ヒサシ・シンがいた。


おどろおどろしいタケルの殺気に


ひとみ・ヒサシ・シンは


「「「はは…はははははは」」」


と、タケルと目線を合わせない様にしていた。