そういえば、ここにいるのが、あかりの祖父、ヒサシ、ひとみ、ユウキ、シン、タケルだけど、もう一人いない事に気付いた。


タケルの父は牛舎の見回りをしてから来るというし、タケルの母はあかりの祖母と家でバーベキューに必要な肉や野菜の準備をしている。


（あかりもその手伝い、してんのかなぁ〜）


パチパチとオレンジ色の炎を眺めていると

隣にいたシンが


「気になる？」と耳打ちする。


タケルはバッとシンに振り向き

「べ、別に…！！」と言った。


「何よ、図星だったの〜？ホントお前わかりやすいヤツ〜」

と爆笑する。


それを聞いていたヒサシが

「おい、今日が勝負だからな。」

と、タケルに声をかけた。


「…はっ？！」


「だからぁぁ〜告白に決まってんだろ〜？？」

と何やら嬉しそうに言うヒサシ。


「バカ、てめっ！！あかりはそんな気ねぇってば！！」

「わかんねーぞ？ずーっと家引きこもってたヤツがさ、お前が大変な時に来てくれたんだし。

し・か・も。

お前らすげぇイイ感じだったじゃねーか」


その場にいたユウキ以外の人達が次第にニヤニヤし始める。


「なんだ？お前、いつの間にかうちの孫に手ぇ出しよって。
もうチューしたのか？チュー。」

祖父はニヤニヤとタケルにそう問う。


「チ…チュウ？するわけねーだろ！！だいたいあいつはなぁ、まだ…」


タケルはそう言った所で

また燃えてない炭にパチパチと火が起こった炭を起こしながら祖父は言う。