餌やりと、搾乳を終え、清掃をやった時にはもう午後7時を回ってた。


タケルの父は
「今日はホントに助かった!!
こんな風にやると仕事も早く終わるなぁ〜」


とその場にいた四名に声を掛けた。


その時である。


ザッと白い乗用車が牛舎の前にやってきた。


ガチャとドアを開けたのはあかりの祖父だ。


「お前らお疲れさん。
飯食ってないだろ?
今日はユカコさんもこっちにいるから、車庫でバーベキューでもやろうかと思ってな。」


と声を掛けた。



「お〜いやったぜぇ〜!!」

そう言ったのはタケルだ。


「おい、タケル、お前散々迷惑掛けたんだから、祖父ちゃんに謝れ?」

「う…おう。」


そう言い、謝ろうとしたが


「いやいや、良いよ。
ひとみちゃんから聞いたから。
なんかお前らデキちゃったんだってな」


「「デ…デキ…!?」」


「な、何言ってんのじいちゃんっ」
「そ、そうだよっ!!」


そう反論するあかりとタケルに、祖父は


「まーいーから、行こうや。
お前らも話したい事、沢山あるんだろ?」

とあかりとタケルにニシシ…と笑う。


(こ、この付近の人達はみんな、こう言うのが好きなんじゃ……!!)


あかりは真っ赤に赤面していた。


「ま、まぁ、取り敢えず行くか……」

タケルはあかりにそう声を掛け


「う、うん…」とあかりは言った。