かなりの満員電車。

「右手のドアが開きます。」


ドアが開くと一斉に人が
車両を降りていく。

目の前におばあちゃんがいる。

「すみません…。」

おばあちゃんは私が迷惑
していると思って謝って
くれた。

「大丈夫ですよ。お先に
どうぞ。」

「ありがとうね。」

おばあちゃんはゆっくりと
降りて行った。

私もその後を着いて出ようと
すると、入ってくる人の波に
のまれてなかなか出れない。

「ドアが閉まります。ご注意ください。」

プルルルルルルル―……


プシュー…

「え、嘘!やだー。」

電車が進んでいく。

完璧遅刻。

私はあと少しで出れそう
だったドアを背もたれに
して、たっていた。

なぜか今日は特別満員。

最悪だよ。

携帯もつつけないくらいに狭い。