私は下川が来るまでの
15分で化粧をして
髪を整えた。

ガチャン……


私が家を出ると下川がいた。

「早く乗れよ。」

「あ……うん。」

私は下川の隣に座った。

「本当にお前って奴は……。」

「ごめんなさい。」

「なにが?」

……え?

「遅刻でしょ?」

「違う。ばか。」

なに?

「昨日祐介に会ったろ?」

「……あぁ。」

なんだ知ってるんだ。


「ダメだろ。知らない人の
車乗ったら。」

「知らなくないもん。
しかも、下川に心配
されたくなーい。」

「なに?反抗期か?」

「べーつに。」

あ、指輪。

私は下川にばれないように
指輪を置いた。

「おい。」

げっ。ばれた?

「な、なに?」

「祐介、好きか?」

「は?別に。」