―放課後。


早坂くんに言われた通り屋上へ行く。

―先生、会いたいなあ。

先生のことを思うと胸がきゅんとなってすごくすごく愛おしくなる。


―早く終わらせて先生とこ行こう

そう思い屋上に足を踏み入れると、早坂くんはもう先に屋上に来ていた。


「早坂くん」


後ろから早坂くんを呼ぶ。



「あ~みのり、呼び出したりして悪いな」

顔の前で手を合わせた。

全然大丈夫、そう言って笑うと早坂くんは切なそうに、よかった、と言って笑った。


「…で~話ってなに?」


何もしゃべらない早坂くんを見る。


「…いや…あのさ、お前って彼氏と別れたんだ、ろ?…最近元気ないような気がしたし、それだけじゃ、ないんだけど…」

つまりつまり話す。


「だからつまり…お前が、好きなんだよ
お前は…多分好きな人いるみたいだけどさずっと好きだったし、諦められないわけ」


―――――え?早坂くんがあたしを好き?


今まで考えたことさえなかった。

早坂くんは仲の良い友達だったから、友達以上でもそれ以下でもなかった。


「…あの、」


「返事はいいから。ただ伝えたかっただけだから。…だけど忘れないで。俺はお前が好き。あと諦めないってこと」


そういうと、あたしをギュッと抱きしめた。



「っえ、ちょっと…―」

逃げようとしたが早坂くんは逃がしてくれない。

「ほんとは…ほんとは今すぐ奪いたいよ。お前の心も、体も」


そういうとあたしにキスをした。


そして屋上を後にした。