自分を見る仁藤に頷いた矢神は、

「もえ、松浦先輩が何をしたかが分かるまでは…、やめよう。」

と、有無を言わせない口調で言ったのだった。


「なんか…、まいちゃん…違う…。」

運転中の間下が言いだすと、

「尚子さんは…、黙っていて下さい。」

と、真愛が制し、その後は沈黙したまま、車は宿へ到着した。