家に帰りたくない。
ネカフェで過ごそうかな。

そう思っていたら、雨が降ってきた。

「もうゆーだいくん、帰っちゃった…よね。」
ケータイの電源をいれた。



   新着メール:15件

ウチはその数に驚いた。
全てゆーだいくんからだった。

最新のものは、2分前。

『てん、雨降ってきたな。
 まだ駅にいるなら連絡くれ』

ゆーだいくん!!

急いで電話をかけた。
ビチョビチョになりながらも走った。

ゆーだいくん…
ビニール傘をさして、キョロキョロしている。

「天!!今どこだ?」
「今、○○駅。」
「傘持ってるか!?」
「傘いらない。」
「どこにいる?」
「ゆーだいくんの後ろ。」

ゆっくりと振り向くゆーだいくんが、目の前にいた。
ゆーだいくんがいるってわかってるのに、
なぜか理解することができないでいた。


「何してんだよ!?びっちょびちょ…風邪ひくだろ!!」
「慣れてる。」
「家まで送るよ。」
「大丈夫。ありがとう。」
「天…気をつけてなっ!」
「ゆーだいくんまたねっ!!」