ーーー優台SIDEーーー
ふと外を見た。
何か俺に関係してる気がして…

−あれ…?天が泣いてる−

俺は急いでお金を払うと、走って天のそばに行った。

また…、泣かせてしまった。

俺は上着を脱ぎ、頭から被せ、立たせた。
近くの公園のベンチに座らせた。
天の肩が震えているのがわかった。
初めて背中を撫でた。

骨と筋肉しかないんじゃないかって思わせるぐらい、ゴツゴツしていて、肩甲骨が異様にボッコリとしている、小さな背中を…。


「もう、謝らないで…お願いだから、謝らないで…」
「天、ありがとう。さっき好きって言ってくれて、ホントにありがとう。」
「ギュッてして。」
「あぁ。」

俺は、出せる限りの力を精一杯出して、抱きしめた。
それと同時に、声を出して泣き出していた。



    終