「記念日の日の夜、嫌いって言われたから、嫌いになろうってしちゃった。」
「俺あの時、嘘言っちゃった。天、今も愛してる。愛しても…いいか??」
「いい…ょ。」
ウチはミルクティーを口に含んだ。
紅茶の香りがほんのり広がった。

「天は、嫌いかもしれないけれど…」
「好き、だよ。」

ウチは紅茶を飲み干し、ラケットバックを持った。

「また連絡する。塾…行かなきゃいけないの。またね。」
ウチは千円をテーブルの上に置いた。


店を出たときには、涙が溢れていた。
「ゆーだいくんの…ばかぁ…」
膝が折れて、その場にうずくまってしまった。