朝気づいたら、天は腕にはいなかった。
売店から戻ってきたとこだった。

「あっ、起きたぁ?おはよってか、おそよう!」
「え?今何時?」
「7時だよ?」
「早いじゃん。」
「ウチはいつも、5時に起きてるんですぅ!ランニング済ましてきたもん。コンビニも寄ってきたし。」
「売店じゃなかったんだ…だからスエットか。」

細い腕に隠された、ムキムキの筋肉。
くびれているけど、割れているお腹。
脂肪はほとんどない、ちっちゃい背中。

全部天なんだ。
俺はずっと、抱きしめていたんだ。