歩きながら軽く説明したが

無反応…いや、固まってるかな

まぁ、無理も無いか

「あ、ついでに私は平成生まれの
平成育つだから…」

軽く言ったつもりだが

「…はぁ、え、平成って…えっと
明治とか昭和の後の…

この時代の人じゃ…」

困っていたが、

「うん、その時代だね、
一応は、どうしてこの時代にいる
かは分かってるから割と冷静でね
あ、あと一緒にいるのは今の時代
も私達の時代も知ってるのがいる
から安心できたんだよ」

なんとか安心して欲しいが

「今は新撰組にも世話になってる

けど、先に着物だね」

頓所に向かう途中で気がついた

「路地裏行こうか…」

手を引き向かうが不安そうだが

懐から式ようの紙と矢立を出し、
用件を書き、安部邸に届くようにした

「うそ…」

紙が鳥になったら仕方ないが

「さて、行きましょか」

気にせず歩いた