「ひな!渡辺君と付き合ってるって本当?!」

「ねぇねぇ!どうなの?!どっちから告白したの?!」

「……………。」


好奇心旺盛な友人達にガスガスと小突かれながらも、ひなは魂が抜けたように力なく白目を剥いていた。

そんな事言われても、今一番状況を把握出来てないのは自分である。

…なんでこんな事になってしまったのか。


なんでこんな恐ろしいことにナッテシマッタノカ。


カクカクカクと意味なく顎を鳴らしながら、ひなの頭はパンク寸前になっていた。

そこに噂の悪魔の登場である。


「ひな、帰るよ。」