幸side



ぴぴぴっ――――。

ぴぴぴっ――――。



一定の音が鳴り響いて
俺はそれに表示された数字を
見上げた。



39度2分…――――。


俺は風邪を
こじらせたらしい。


友達の涼太に休むことを
メールして…………

そこまで考えて俺は目を伏せた。




「けほっけほっ……」


乾いた咳が部屋を虚しく響き渡る。


この家には
俺以外に誰もいないから
ほんと静かだ……。




やばい……っ

目眩までしてきた……。



しばらく、寝てよっかな…。



そして、俺は眠りに入った。