学校を出て数分、
雪原はまだ、あたしの手を引いて歩いていた。



「雪原っ、離して!!」


あたしが立ち止まって言うと
雪原は止まってくれた。


……が、止まったと思うと
いきなり壁に
あたしを押し付け、逃げられないようにした。



「ゆ…ゆき……――――」


「涼太に何されたの?」




あたしの言葉を遮って、雪原は問い質した。



「な…何って……」


「なに?言えないの?」




なんか雪原……怒ってる?