あんな事はあったけど 嫌われた理由を聞きたくて あたしは 放課後、雪原のクラスへ足を運ばせた。 しかし、そこにいるのは 雪原ではなく涼太君。 「やっほ♪幸音ぇー」 そう言って呑気に手まで振ってくる涼太君。 「雪原は?」 「屋上。いま告られてんの」 やっぱり雪原はモテるな…。 あたしといた事が まるで奇跡だとさえ思える。 あんなカッコイイ人と あたしは、刹那的でも笑い合っていたのだから……。