てゆーか
寝ぼけてるからって

手を握らないでほしい……


照れるじゃん!


「離してよっ」



「やだ」



雪原は子供のように
あたしの要求を断った。


しばらく
あたしが何も言えずにいると
雪原は言った。




「離したら、
どっか行くだろ…?」


「え?」


「俺を1人にしないで」



そう言って雪原は
あたしに抱きついた。



「ゆ…雪原?」



「お願い……目の前でいなくなるのは…嫌だっ」



あたしを抱きしめる腕は
微かに震えていた。