病院から帰るとき、ふと過去を思い出した。
そしたら、急に目の前が真っ暗になった。
苦しくて、寂しくて、どうしようもない思いに包まれて…落とされそうになった。
あと一歩で落ちそうになった瞬間ー…
「おい!」
ビク!
一気に、引き戻された。
ふっと視野が広がり周りを見ると、大地くんの顔が見えた。
「大丈夫か?またお前…」
「…大地くん!」
大地くんの顔が見えた瞬間、涙が止まらなかった。
必死に大地くんの身体にしがみついて、泣いた。
そして、気付いたら自分の部屋のベッドで寝ていた。
どうやって家に帰ってきたのか、記憶がなく大地くんもいなかった。