「ユキちゃんと約束したんでしょ?」
「約束?」
「会う約束したんでしょ?」
「あ…あぁ…でも、あれは…」
「幼気な子供との約束を破るって言うの?今でも彼女でもない女を抱く最低な男なのに、ますます最低な男になるわ!」
「うるせーよ!」
「ユキちゃんきっと、またコンビニ弁当に逆戻りだわ。栄養も偏っちゃって、成長の妨げになったら売った私も責任感じちゃう」
「…」
「でも、一番悪いのは約束破る大人よね。本当、できない約束ならしなきゃいいのに」
「…」
「明日、ユキちゃんに何て伝えればいいのかしら」
ネチネチと嫌味を言いながら、チラチラこちらの反応を伺っている。
それが、また腹立つ。
「…帰る」
震える拳を握りしめ、タバコも買わず逃げるようにコンビニから出た。
店長が後ろで何か言ってるが、そんなの無視。
外に出ると、早足で家に向かった。