"あ…会ってくれますか?"




「…いいよ」

「…え!?」


返事をすると、ユイは驚いた表情を見せた。



正直自分でも、驚いている。
どうして、こんなに気になってしまうのか…

「本当に!?」

「あぁ」


と、返事をすると少女の表情はパァッと明るくなった。

「ありがとうございます」

満面の笑顔でお礼を言うと、ペコッと頭を下げ帰って行った。


買い物袋を下げ、早足で帰って行く少女の後ろ姿はやっぱり中学生だと感じさせる。



「…帰るか」



少女の後ろ姿が見えなくなると、アクセルを踏み家に向かって車を走らせた。