あ…ダメだ。




引き込まれるー…







「…おい」


「!」



暗闇に落とされる直前、頭上から声が聞こえた。


その声で、一気に引き上げられたような気がした。


「だ…大地くん…さん?」

「何だよ、大地くん…さんって」


目の前に立っていたのは、私の運命の人…だと思われる大地くん…さん。


「こんな朝早くから、何してんだ?」


ドスっと隣に、大地くん…さんが座った。


「朝ご飯…買いに行こうかと思ったんですけど…ちょっと一休み?」


「そうか」

「はい」



「「…」」


どうしよう、気まずい…



「…昨日、夕飯買いに行かなかったんだって?どうしてだ?」

何で知ってー…


「店長に嫌味言われたんだよ。来なかったのは、俺のせいだってネチネチ…ネチネチ」


「あ…ゴメンナサイ…」


「謝るってことは、やっぱり原因は俺か」

「あ…」

「いいよ、本当のことだし。この間はキツく言い過ぎた」

「ううん…いえ、私の方こそ…変なこと言ってゴメンナサイ」

座ったまま、大地に向かって頭を下げた。