「「お疲れ様ー!ついでに、初めまして」」
「・・・つかれさん」
黒木に指定されて来た場所は、大地のマンション近くの居酒屋。
なんで、俺の家の近くー・・・まさか、いいだけ呑んだくれて泊まってく気じゃ・・・
「大地、呑んでねぇじゃん?」
「あ?あぁ・・・飲んでるよ」
酒じゃなくて、ウーロン茶を。
「大地、呑まないの?」
「今日はそんな気分じゃない」
「ノリ悪いわねぇ」
「柊さん、こいつ落ち込んでるときって呑まないんですよ。昔から」
「ぶっ」
黒木の奴、何意味わかんないことを・・・
「落ち込んでる?大地が?」
「落ち込んでねぇよ、まだ帰って仕事が残ってるから・・・」
「きっとこの間、俺が不審者と間違えたからだな」
「ぶっ!!」
黒木の発言に、ウーロン茶をブッと吐いてしまった。
「不審者!?」
「そう、俺の学区内に女子中学生を泣かした不審者が出たんだよ。それで、見廻りしてたら大地と久しぶりに再会したわけ」
「で、大地と不審者を間違えて声かけたの?」
「そう!まさか同級生が不審者だったとは・・・」
「俺は不審者じゃねぇよ!」
「あはは!黒木くん、おもしろい!」
おもしろくねぇよ!!
たく・・・目撃情報は本当だとしても、俺は不審者じゃねぇ。口が裂けても言わねぇけど。
俺はー・・・