ちーくんらしき人が隣を通り過ぎろうとしたときあたしはつい


「ちーくん…」


と囁いてしまった


多分隣の席の水月にも聞こえないくらいに小さく



でもあなたは気付いてくれた。



あなたと視線が絡まった時にあたしはこう思った。



“時が止まればいいのに…”