静かで真っ暗な公園に弥生とふたりきり。

ベンチを照らす公園の蛍光灯が夜の星空と照らし合わせているようでなんだかロマンチックだった。


「…安輝は気にならなかった?」

ぼそっと星空を眺めていた俺に弥生が話しかけてきた。

「…何が?」

なんとなく弥生の言いたいことなんて、もう分かっていた。



「…赤い目」

「うん…」


「あたし、もう恋愛したくない」


それはきっと弥生の本当の気持ちだったんだと思う。



気が付けば、弥生の頬は涙で伝っていたから。