「はいっ!」 
「おーらーい!」

体育館に響く声。ボールが打ちつけられる音。

「お前らそんなんで全国行けるとおもってんのかー!!」

先生に怒られながら、仲間と助け合いながらみんな精一杯バレーをやっている。
その中のエース坂田南。
チームからの信頼も深く、副キャプテンを務めている。


チームは全国大会に出場するという高い目標に向かって、今日も頑張っている。


「練習終了!全員片づけ!」
「はい!」


練習がおわり私はみんなと話しながら帰っていた。
きつい練習を一緒に乗り越えている仲間と話すのが一番の楽しみだ。


「南~あんたまだ彼氏つくんないの?」

と毎日のように言ってくるセッターの悠里。
悠里は顔も可愛くて足も細い。頭もよくて学校ではマドンナ的存在だ。

中学2年で彼氏なんか必要か?
と思いつつ南は

「恋なんかしないし!私はバレーしてればいいの~!」
「ま~たそんなこと言ってから!しらんよ~置いていかれても~」
「余計なお・せ・わ」

南はバレーができればいい。高校だって頑張ってバレーで行けばいい。
と自分に言い聞かせ自分で「恋愛禁止」という決まりもつくった。
すべてはバレーに集中するため。


でも学校生活は学校生活で楽しく過ごしてはいる。
バレー部以外にも友達はたくさんいるし、男子とも話したりする。
それで南は十分だった。


「んじゃね~ばいばい南♪」
「ばいばーい」