「何勝手に移動してんだよ!」










俺は由香の腕を掴み
怒鳴った。



でも由香は俯いたままだった。






「由香?」









「春人だって……春人だって。
春人だって勝手過ぎるよ!!」








由香は俺の腕を振りほどき
走り出した。







「ちょ、由香!」







しかし、走って2メートルも
しないうちに転んでしまった。





「由香!!」








「……たい…」