「…っ?」
「どぉしたの~?」
いきなり振り返った俺に、どこか頭の足りない話し方で女が問いかけて来る。
「ん?べつになんでも?」
本当は足に何か当たったから、だけどそんなことをコイツに説明しても無駄だ。なぜなら、意味がないから。
それより、こうやって一度にっこり微笑んで見せるほうがどれだけ効果があって楽か。
俺は今までずっと、こうやって生きて来た。
人から言われるのは
"良い身分"だよな、って言葉。
ちょっと甘えれば
ちょっと頼れば
我こそはと俺にお金も車もくれる、可愛い仔猫ちゃん。
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