「渚、無視しないで」


涙目になりながらも
あたしは渚に言った。


しかし渚は黙ったままだ。


「昼休みの奴、だれ?」



しばらくして渚が尋ねた。

敬語じゃないから
ちょっとビックリした。



てゆーか、
昼休みにいた人って……




「…翔ちゃんのこと?」



「……」



翔ちゃんの名前を出すと
もっと渚が不機嫌になるのが
分かった。





「でもね、翔ちゃんは―――」



「聞きたくない」