……ルバ……


あぁ、煩い。

ぼやけて聞こえる声に内心呟く。




「シルバッ!」


遂に癇癪がはじけたウィルの起こった声が辺りに響いた。

その呼び声を聞き、深く溜息を吐く。



「聞こえている……」

「なら応えてください!」


間髪いれず批難の声を上げるウィル。

腰に手を当て、眉を吊り上げ。

ヒステリックな声を上げる。



本当に煩い小姑だ……

再び深い溜息を吐けば、“小姑”も口を開いた。



「エレナさんの脚が心配なら行ってあげれば良いじゃないですか。」

「ッ………!」


ウィルの言葉に目を見開けば、ウィルも驚いたような表情をする。




「もしかして気付いていないとでも思っていたんですか?」


呆れた様なウィルの視線と言葉。

そのまさかなので、何も答えられない。