「店長。竜野様、ご指名です。」

「うん。わかった。」

僕はワゴンを押しながら竜野さんの待つ席に向かった

「お待たせしました。今日はど・・・」

「違うんです」

「え・・・?」

「成野さん。一生私の髪を切ってくださいませんか。」

僕は言われた言葉の意味を理解しきれず、固まっていた。

「それは・・・どういう・・・?」

「私、成野さんことが・・・大好きなんです。」