「苦しい・・・?」
私の上に優しい言葉が降りかかる。
「もう・・・大丈夫」
「ふっ。蛍は未練タラタラだな」
「ばっ・・・ばかっ」

キーンコーンカーンコーン
予鈴がなる。
もうすぐ5時限目が始まる。

「ほらっ、行くぞ」
「うん」
私は翔に差し伸べられた手を握って立ち上がった。
やわらかくって
とてもあったかかった。
私はこの手を一生離さずにいられるでしょうか・・・?



「やっぱり 蛍には笑顔が似合うよ」

それは 私を輝かせる魔法の言葉だった。