「やっぱ仲良しだねー、2人」

「どこ見たら仲良しなんだよ」

「えー、全部?」


俺と斗真を見比べながらヘラリと無邪気に笑ってのける成に頭が痛くなる。

誰にでもそんな腑抜けた顔を見せてるから隙をつかれて、


「俺は成ちゃんと仲良くなりたいなぁ」


隙をつかれて――


「ちょっ、とまくんくすぐったいでしょ!」

「ごめんごめん」


悪びれた様子のない斗真と自分のでこを撫でながら怒る成。

一瞬の出来事に頭はついていかなかったが、反射的に出た手は加減なく斗真の頭を掴んでいた。


「......てめぇ、」

「あ、やっぱ怒った?」

「最っ低だな」

「かわいくって、つい」

「つい、じゃねぇ!」


そんな思い付きで人の彼女にキスしていいわけねぇだろ!

憎たらしい金髪を全部むしり取ってやろうとした時、力の入った俺の腕に成の手が重なった。