男が好きなはずの僕が女である桜さんと話してたから、変に思ったのだろう。

「あれは、桜さんに頼まれたんです。

帝さんが戻るまで、自分の話し相手をしてくれって」

「話し相手?

……へえ、最近のボーイはそこまで教育されてるんだな。

自分が指名したホストが戻ってくるまで、話し相手をするようにって」

「ち、違います!

僕は桜さんに頼まれて…」

「客に頼まれれば、何でもするとでも言うのか?」

「ッ!」

あごをつかむ手が強くなって、痛い。

跡が、残りそうだ。

「客が抱いてくれとでもお願いすれば、お前はするのか?」